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■行政トピックス
1.中医協薬価専門部会 9月11日 薬価算定方式の妥当性・正確性向上へ改革論議がスタート
■セミナー便り
1.ロズリートレクの先駆け指定は脳転移症例への有効性を評価-国がん東病院消化管内科:吉野孝之科長-
■記者説明会
1.コラテジェン、米欧亜での承認目指す-アンジェス:山田英代表取締役社長-

■行政トピックス
1.中医協薬価専門部会 9月11日 薬価算定方式の妥当性・正確性向上へ改革論議がスタート
■セミナー便り
1.ロズリートレクの先駆け指定は脳転移症例への有効性を評価-国がん東病院消化管内科:吉野孝之科長-
■記者説明会
1.コラテジェン、米欧亜での承認目指す-アンジェス:山田英代表取締役社長-

 

■行政トピックス

1.中医協薬価専門部会 9月11日
薬価算定方式の妥当性・正確性向上へ改革論議がスタート

中医協薬価専門部会は9月11日、これまでに実施した薬価算定組織からの意見聴取、関係団体ヒアリングを踏まえて厚労省が提示した、次期薬価制度改革に向けた具体的な検討項目について、年末にかけて概ね月2回程度のペースで議論を深め、12月に骨子を取りまとめる方針を決めた。製薬業界が見直しを要望している新薬創出等加算(新創加算)の「企業要件・企業指標」「品目要件」や、10月の消費税増税に伴う薬価改定を踏まえた「2020年度改定における実勢価の反映」も検討項目に含まれている。

この日の会合では、「再生医療等製品の価格設定」や「新創加算品を比較薬とする場合の薬価算定」などについて議論した。このうち再生医療等製品の価格設定を巡っては、個別製品の特性を踏まえて医薬品の例により対応するか、医療機器の例により対応するかを判断しているのが現状。知見の蓄積後、独自の体系を作るかどうか、引き続き中医協で検討することとされている。

なお、これまでにテムセル、ステミラック、キムリア、コラテジェンの再生医療等製品4品目が、医薬品の例によって算定されており、いずれも原価計算により算定されている。

厚労省は「再生医療等製品の貯蔵、流通、製造等のコスト、既存の4品目の特性等を踏まえたときに、独自の算定の体系を作ることについてどう考えるか」と論点を提示。松本吉郎委員(日医常任理事)は「これまでに収載された4製品の特性にばらつきがあるため、再生医療等製品に特化した新たな算定ルールを検討するには残念ながら知見の集積が足りない」と述べた。

一方、吉森俊和委員(協会けんぽ理事)は「再生医療等製品の評価の妥当性、合理性を追求して、価格算定には独自の体系を作ることが必要。ワーキンググループを作って、具体的対応の議論をまずは始めるべき」とした。

条件・期限付き承認を受けた再生医療等製品(ステミラック、コラテジェン)については、承認時は臨床データが限定的だが、改めて承認を受ける際には、初回承認時には明らかでなかった医療上の有用性が客観的に示されることがあり得るため、薬価への反映について議論。

日医の松本委員は「条件・期限付き承認を受けた品目が改めて承認を受ける際には、あくまで既存治療に対する有用性などが客観的に示されていることが大前提となるが、その場合に何らかの薬価上の評価がされることは差し支えないと考える」と述べた。

この他、再生医療等製品の価格設定では、ステミラックやキムリアといった著しく単価の高いものでは、補正加算率がこれまでの品目と大きく変わらない場合でも、比例計算により、これまでの収載事例と比べて極めて大きな加算額となることが検討課題となっている。

一方、新創加算品を比較薬とする場合の薬価算定を巡っては、18年度改定では、公平な市場競争環境の確保に影響を及ぼすこと等を理由に挙げ、類似薬効比較方式Ⅱの場合に限定して加算分を控除する運用とし、20年度改定時までに、収載時は新創加算対象外であったが、収載後に新創加算品となった場合の対応を含め、検討することとしていた。

厚労省によると、18年4月〜19年5月に類似薬効比較方式で算定された医薬品52品目のうち、新創加算対象外であったものは21品目であり、そのうち比較薬が新創加算対象だったのは11品目。累積加算額を控除して新薬の算定を行う場合、現状では比較薬との間に平均で9〜11%、最大で17%の価格差が生じるという状況にあると説明した。

日医の松本委員は「収載後一定期間が経過するまでの間に新創加算の対象となる効能や小児効能など、医療上必要な効能が追加されない限りは累積加算額相当分を差し引くことが妥当」と発言。

一方、幸野庄司委員(健保連理事)は「比較薬の新創加算分は控除すべき」「新規収載時であれば有用性加算が適用され得るような高い臨床上の有用性を有する効能追加等が行われた既収載品について再度評価するのであれば、収載時に比較薬が新創加算を受けていた場合、新薬は新創加算分を控除して収載することが最低限の条件になる」と述べた。

 

■セミナー便り

1.ロズリートレクの先駆け指定は脳転移症例への有効性を評価
-国がん東病院消化管内科:吉野孝之科長-

国立がん研究センター東病院消化管内科の吉野孝之科長は9月5日、中外製薬が開催したTRK阻害剤ロズリートレク(一般名エヌトレクチニブ)の発売を記念した講演会に登壇、「過去にこれだけ脳転移に効く薬があっただろうか」と述べて、脳転移症例に対する有効性が先駆け審査指定を受けた最大のポイントであったことを明かした。

ロズリートレクはTRKキナーゼファミリー等を選択的に阻害する経口の低分子チロシンキナーゼ阻害剤。今年6月に「NTRK融合遺伝子陽性固形がん」の適応で世界に先駆けて日本で承認を取得。9月4日に薬価収載され、同日発売された。

臓器横断的な適応を取得した抗がん剤としてはMSI-Highを有する固形がんの適応を追加した抗PD-1抗体キイトルーダに続く2剤目であり、成人・小児を問わず、また治療ラインを問わずに使用できる(キイトルーダはがん化学療法後の使用に限定されている)。なおロズリートレクの適応判断には中外製薬のFoundationOne CDxがんゲノムプロファイルが用いられる。

NTRK融合遺伝子は幅広いがん種にわたって認められるが、発現頻度は、一般に患者数の多いがんでは低く、患者数の少ないがんで多いと推察されている。例えば成人において、唾液腺分泌がん、乳腺分泌がんでは80〜100%と高率だが、非小細胞肺がんは0.2〜3.3%と低く、小児では非脳幹高悪性度神経膠腫で40%、乳児型線維肉腫で87〜100%の陽性率を示すとのデータがある。

そこで、承認の基となった国際共同第2相STARTREK-2試験は、臓器横断的にNTRK1/2/3、ROS1またはALK融合遺伝子陽性症例を集めたバスケット試験としてデザインされた。

試験の結果、NTRKの有効性評価可能集団51人において、主要評価項目の奏効率(ORR)56.9%、副次評価項目の臨床的有用率(CBR)も64.7%となり、このうち4人が完全奏効(CR)を達成した。さらに、ベースライン時に脳転移病変を有する患者(n=10)のうち、頭蓋内腫瘍奏効率(IC-ORR)は50.0%、うち2例がCRに至った。吉野氏は、脳転移病変に対する高い奏効率、CRの達成を高く評価し、これらのデータが先駆け審査指定獲得に大きく寄与したと解説した。

小児・青年期固形がんに対する第1/1b相STARTRK-NG試験でも、NTRK、ROS1、ALK融合遺伝子陽性患者11人において、ORR100%、うち2人でCRを示している。

安全性については、STARTRK-2試験においてグレード3以上の有害事象が63.6%に認められ、最も多かったのが貧血(10.7%)、次いで体重増加(9.7%)であり、その他はおよそ5%程度以下に留まっていた。毒性が軽いことも本剤の特長の1つに挙げられた。

 

■記者説明会

1.コラテジェン、米欧亜での承認目指す
-アンジェス:山田英代表取締役社長-

アンジェスは9月9日、同月4日に薬価収載された世界初のヒト肝細胞増殖因子(HGF)遺伝子治療薬コラテジェンの開発過程および重症虚血肢に関する記者説明会を開催した。

コテラジェン(一般名べペルミノゲン ペルプラスミド)は今年3月26日に承認、9月10日に発売された。同剤はHGFを発現するプラスミドDNAであり、標的細胞である下肢の筋肉細胞内に取り込まれ、細胞内で転写・翻訳されて、HGFタンパクを産生・分泌。そのHGFの血管内皮細胞の増殖作用によって虚血部位の血管数と局所血流量を増加させる。国産初の遺伝子治療薬であり、世界で初めてプラスミドベクターを使用した遺伝子治療薬、HGFを活用した遺伝子治療薬でもある。血管新生作用を持つ医薬品の登場による新しい薬効市場の創出という面でも大きな意味を持つ。

会見で山田英アンジェス社長は「慢性動脈閉塞症の重症化した重症下肢虚血患者は増え続けているが、外科的血行再建術の不可能な患者の治療は確立されていないのが現状だけにコラテジェンは意義がある。アンジェスは今後、遺伝子薬のグローバルリーダーを目指して、さらに米国、欧州、アジアでの承認取得を目指す」とした。

患者数の多い米国での開発は特に注目が集まるが、米国では2014年に国際共同第3相試験を実施したが、患者登録条件が厳しく、目標症例の500 例の10%未満の症例集積にとどまったため16年11月に中止している過去があるが、今後、改めて日本での臨床試験と同様の患者登録基準で、できるだけ早い時期に臨床入り(第2/3相)を目指すとしている。また、中国を中心とするアジアや欧州(イスラエル除く)については、ライセンスアウトも選択肢に入れて検討していくとしている。

国内での今後の適応拡大としては、まずは、安静時疼痛での適応取得を計画している。また、同じく会見に同席したアンジェスMGの創設者で大阪大学大学院医学系研究科の森下竜一教授は「静脈瘤からくる潰瘍、褥瘡による潰瘍、自己免疫疾患による潰瘍、糖尿病性の末梢の潰瘍などでも動物実験で効果があり、適応拡大を広げてもらいたい」と期待を寄せた。

今回の薬価収載では、60万360円という薬価が投資家の想定外の低薬価だったことから、株価にネガティブに働き話題となった。本承認後に薬価が上がるかが注目点ともなっているが、この点について、山田社長はどう変わるかについてはわからないとしたうえで、「今後しっかりと効能効果が抜群ということがわかれば加算という可能性もあり、いろんな意味で期待を込めて努力していきたい」と語るにとどめた。また、森下氏は一般論とした上で「薬価算定組織の方に、仮承認時点では、有効性加算はつけないという話になっているが、本承認では薬効が証明されたということになるので、有用性加算を含めて加算制度をつくるという方向で議論をする提案がされている」と紹介し「期限条件付き承認は、承認を早くすることでできているので、経済的な面は十分対応しきれていない。その点に関しては今後議論がされていくだろう」との見通しを示した。

今回、全例の市販後比較調査(目標症例数200例)を5年間行うことを承認条件とされており、今後3年間で200例(実薬120例:プラセボ80例)のエントリーを行う計画である。会見では、日米での独占的販売契約を締結している田辺三菱製薬の三津家正之社長も登壇し、再生医療等製品の条件付き承認制度から本承認に至った先例はないとしたうえで「200例のデータをしっかり取ることによって、データとしての信頼性を高め、本承認第1号となることで、本制度を世界に示したい」と語り、さらに「今後、米国に持っていくうえでも200例が一助となる」と市販後比較調査の意義を強調した。同社では、専門MRは設けず施設担当MRが当たる。当面は、「創傷管理を複数科で連携して実施している施設」での使用との承認条件が課せられていることから、施設数はかなり限定される見通しである。

 

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